細胞の寿命
再生医療を可能にするその元となる細胞を大きく分けると、ES細胞、胎児由来の細胞、成人由来の細胞ということになります。各細胞の寿命について見ますと、ES細胞は不死化しており寿命は問題になりません。
また、胎児から来ている細胞も分裂を止めてしまうまでの期間がヒトの寿命に対して十分に長いので、同じく問題にならないです。一方で、成人由来の細胞はEX VIVOでしばらくは分裂を繰り返すものの、比較的早く分裂を止めてしまうので、寿命という点では少々問題があるとおもいます。
ところで、なぜそれほどまでに細胞の寿命が大切かというと、人の臓器がとても大きいからです。例えば、肝臓、心臓などの臓器が十分に機能を果たすためには、心臓ならば大人の握りこぶしより少し大きいくらいの大きさが必要ですし、肝臓ならばそれ以上の大きさが必要になります。